マルタ証券取引所で地中海貿易に思いを馳せる(マルタ/ヴァレッタ)
かつて、東京証券取引所がTokyo "Stock" Exchangeと英訳されるのに対して、大阪証券取引所はOsaka "Securities" Exchangeと称していた。株式を前面に出す東証/TSEに対して、大証/OSEは、別の”S”を冠して、広く金融商品を取り扱うぞ、という気概を表現したかったそうだ。これは、日本取引所グループが誕生する前の話。今日では大阪取引所、OSaka Exchangeと改称されて、Sは阪のSになったようだ。
●とき
2016年9月22日
●ところ
ヴァレッタ、旧ギャリソン礼拝堂
●アクセス
午砲で有名なアッパー・バラッカ・ガーデン脇
●もの
マルタ証券取引所
と、前置きが長くなったけれども、ヴァレッタの国会議事堂裏に教会風の建物があって、「マルタ証券取引所」とマルタ石に金文字で看板が出ているのを見つけた。馬証と略すべきか、MSEと略すべきか。そんな余計なことを考えながら、取引所を覗いてみた。
東京証券取引所の”メスシリンダー”ほどの大きな仕掛けはないけれども、電光掲示板に数字が流れていく。取引所の一番中央の大画面には取引所のロゴが投影されていて、誇らしげに25の数字が添えてある。25周年、まだまだ若い取引所のようだ。ふと、気づいたのは、電光掲示板は「銘柄コード@株価」と、わざわざ@を挟むのが丁寧に見えた。
もともと、@は地中海貿易で使われていたアンフォラ、つまりオリーブや小麦粉を運ぶ壺に由来するようだ。船出したばかりの若い証券取引所が、地中海貿易の伝統をなぞっているように見えたのは考えすぎだろうか。
ちなみに、マルタ証券取引所、MSEのSはStockの略だった。今のところは。
●とき
2016年9月22日
●ところ
ヴァレッタ、旧ギャリソン礼拝堂
●アクセス
午砲で有名なアッパー・バラッカ・ガーデン脇
●もの
マルタ証券取引所
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